ヒルベル

たまたま今日、本屋で見つけた本。
ヒルベルという子がいた」
著者は ヘルトリング。
偕成社文庫から。
本屋では児童書にあるかもしれません。

この本は、高校時代にメモして、タイトルだけ覚えていて、いつか出会うのを楽しみにしていた本です。

紹介にも書かれている範囲で、本のあらすじと魅力を紹介すると

ヒルベルという子がいました。ヒルベルは普通に、お家で暮らすことができませんでした。 ヒルベルを心配してくれる家族はいません。ヒルベルの暮らせる場所は、病院や施設だけ。

ヒルベルはどこが悪いの? いろいろな病気も苦しかったけれど、同じくらい辛かったのは、誰にもヒルベルは心配されてこなかったこと。

施設で心と体のケアを受けながら、たくましく、ヒルベルは自分を癒して、ヒルベルらしい方法で、施設を巣だっていきます。〜

この本が出たのは1970年代です。著者が抱きしめたかったのは誰だったのでしょう。 ヒルベルはいるの? ホントにいるの?
質問責めにする子供たちに著者は答えます。
ホントにいるか、どうかじゃないんだよ。

子供たちは、ヒルベルを想い、さまざまに彼女の人生を想像したり、自分に置きかえたことでしょう。

ニバルレキレで、やっていることを、ヘルトリングは、すんなりと、子供に伝えている。
ヘルトリングに脱帽です。

ヒルベルのような子供は、本当にたくさんいます。
日本にも。南アフリカにも。

南アフリカの子供たちのことも、ニバルレキレは書いていくのだけれど、
大切なことは、「私」をちゃんと大切にしてあげること。同じくらいに、出会った人も大切にすること。そして、まだ出会えていない人を大切にする方法を知ること。 夢や喜びだけでなく、誰もがひっそりと抱える涙や葛藤を、想像する力を持つこと。子供から笑顔を奪わないこと。

よかったら、「ヒルベルという子がいた」
読んでみてくださいね。