ワークショップYINI ?第1回が終わりました。

少し日が経過してしまっての報告ですが、新しいワークショップ企画、イーニ?の第1回が無事に終了しました。
全員で7人。これは小さな集まり?多いのか、少ないのか。ということを気にする視点があるとしたら、少ない人数だったかもしれません。
でも、会えてうれしい顔ぶれの皆さんと、じっくりと南アについて考えることのできた、充実した集まりとなりました。

このワークショップでは、共催のアフリカ日本協議会の斉藤さんから、「何より今この話を伝えたいと思っている人にきちんときてもらうように準備することが一番大切だよ」とアドバイスされ、日程その他を調整しました。
そしえ、伝えたい・分かち合いたい・手をつないでいきたいと、今心の中で一番強く願っている、東京近郊の方が全員足を運んでくださったので、とても感激しました。

もちろん、南アのこと、エイズのことを伝えたい人が誰か?といわれれば、「この世界で生きているすべての人に」と思っているのも事実。
でも、ニバルレキレは常に焦らずに、南アで自分がしっかりと手をつないでいられるエイズ孤児や遺族やHIV陽性者たちと、じっくりと丁寧に一緒に生きているのと同じことを、日本でもやっていきたいと思っています。

心に「どうして?」「なぜ?」を抱えた、私たちがこれまでに出会った人と、まずしっかりとつながる。そして、もちろん新しい出会いにもつながる。その出会いに誠意をもって、答えていく。南アのことを伝えていく。
それを続けていくことで、何かがきっと変わる。一人一人の何かがきっと変わる。

南アでエイズとともに生きる人たちと、私たちが出会うことで、彼らにとって「何かが変わる
」ということをニバルレキレでは願っています。一番はエンパワメント。自分という命を守ること・ケアすること・生きる術を持つこと。
それと同じことが日本で出会った人の人生に起きるように。

ワークショップが始まるときに、レッドリボンバッジを買ってくれた参加者の女性が、とても自然にそのバッジをリュックにつけてくれました。彼女が南アやエイズに関心を持ち出して、月日としては長くないことを私は知っています。
でも彼女は、私にとっては、今までであった多くの人たちの中でも指折りの、「南アのみんなと一緒に生きている」「心がしっかりと動いている」素敵な女性。

それから、南アにスタディツアーなどで足を運び、多くの思い・疑問を抱いて、今もじっくりと南アと向き合っている女性。ワークショップでも多くは語られないけれど、これからも南アと彼女が向き合っていくことを私は知っています。

そういった皆さんが、ニバルレキレで何かをこの先活動していくかどうかは、あまり気にしていません。ニバルレキレが、とにかく南アと、皆さんをつなぐ橋渡しになれたら・・・と思っています。

ニバルレキレって、そもそもが、団体を作ってから活動を始めたのではありません。一人一人の人間の南アでの生き方や行動に、いつしか「ニバルレキレ」という共通の言葉が生まれていったという経緯があります。アフリカ人の仲間も、ニバルレキレのことをあまり組織だとは考えていません。私たちが彼らと一緒に活動している行動それ自体のことを、「ニバルレキレ」って彼らも呼んでいるのです。彼らも私にとっては仲間なんだけれど、彼らは「ただ大切なことだから行動している」と言うだけ。ニバルレキレの仲間でしょ?と確認していくと、笑われるくらいです。アフリカ人のニバルレキレの仲間は際限なく広がりもするし、最小で言うならば、何人だろう(笑)?

でも、人が出会い、しっかりとつながることによって、ニバルレキレのワークショップで説明したり、サイトで紹介しているような(まだ作っている最中だけれど)、幅広い活動が生まれていくのです。

26日のワークショップですが、じっくりと南アのエイズ孤児のおかれている状況や、遺族の抱えている問題について分かち合うことができました。
共催のアフリカ日本協議会の斉藤さんが報告・感想を関係者に流してくださったところ、多くのリアクションが寄せられました。
斉藤さんが流してくださったメールはこんな内容。

「先週末、(特活)アフリカ日本協議会・ニバルレキレ事務局共催のWORKSHOP YINI?第1回を開 催しました。この日は、南ア・聖フランシスコホスピスでのボランティアを経て、2003年 からホスピスの子どもたちの作品展とHIV陽性者・HIV/AIDSの影響を受けている人々の支援活 動を始めた小山さんが、エイズで家族を失った人々の生活・想いを紹介してくれました。
HIV陽性者、エイズ遺児といった支援対象としてカテゴライズされた人々だけでなく、エイズ で家族を亡くして途方に暮れる人々、家族構成が大きく変わって生活そのものが変わっし  まった人々に支援の手をさしのべる必要があるのではないかとの問いかけがありました。
お父さんをエイズで亡くした子どもが引き取られたおじいちゃんの家で、この子はエイズ遺 児を支援しているNGOからイベントへの招待状が届き、フードパーセル(食料支援)や学用品 支援もありますが、同居しているおばさんの子どもたちはおじいちゃん・おばさんの限られ た収入で手にすることのできる食べ物や学用品しかありません。
また、頼りにしていたお兄さんたちをなくしたおじさんは、エイズに対する不安と招来に対 する不安を感じて、一時期はケミカルのドラッグにもはまっていました。
そんな家族の一人一人がかかえている問題を一緒に考える取り組みが必要、 と小山さんは呼 びかけていました。この日のプレゼン、関心がある方は、連絡下さい。次は4月に開催する予 定です。」

斉藤さんが紹介してくださった以外にも、いくつかのエイズ孤児を含む家族のケースを事例報告しました。
今後、ワークショップを展開していくためのアイデアも、参加してくださった方がいろいろと提案してくださり、参加者主体のワークショップの良さ、つながりあうこと・分かち合うことの大切さを改めて実感しました。
「まず、とにかく知りたい」という方たちの思いに答える、手ごたえのあるワークショップを今後も作っていきたいと思います。ワークショップに関心のある方はお声かけてくださいね。