南アフリカからメール!

今朝、南アフリカからSMSが届きました。SMSは携帯電話でのショートメッセージサービスのことです。
けっこう南アフリカでのメジャーな携帯電話の会社には、日本とSMSができるものがあるんです。ちなみに、私はソフトバンクの携帯ですが、vodacomの携帯の友人らからSMSが届きます。
省略表現があって、いつも面白いです。(英語圏で共通なのかしら?誰か教えてください♪)
the→da
you→U
tomorrow →2morrow
to →2
are →R
love →luv
なんて感じに略してあります。How are you? なら How r u? といたってシンプルで入力が楽チン。日本語のネット社会にもいろんな表現がありますものね。略語を最初に使い出した人は、うまく作るものですね、私はSMSや手紙(南アでは手紙は滅多にもらいませんけれど)の省略表現に、そうか発音はたしかにそうだわね・・なんて勉強してしまうことがあります。

それで、今日なんでことの話をかいているかというと、今朝メールがきたのでした。
サッカーで多いに盛り上がっている友人たちからです。

日本のサッカー決勝リーグ進出をお祝いしてくれる内容でした。
「おめでとう!南アは負けてしまったけれど、ぜんぜん僕たちは元気、日本を応援しているからね。まだまだ盛り上がっているよ〜!」というもの。
送られた時間からして、ビールでも飲んで盛り上がっていて、送ってくれたメールのようでした。
朝仕事に出勤する前に届いたので、サッカーファンではない私もなんだかうれしくなりました。

南アに渡ったばかりの2003年は、ちょうど前年に日本・韓国主催のワールドカップがあり、南アは韓国と戦って負けていました。ホスピスの一番元気な男性部屋に初めて顔を出した日、「サッカーでは君の国のおかげでガッカリさせられたよ。」と文句を言われたのを今も覚えています。
「え?南アと日本は戦っていないけれど・・・?」
「そんなの知らないよ、戦ってたじゃん・・え?韓国?知らないよ・・中国なら知ってるよ、みんな中国の中にあるんでしょ?」
「え、島国なの?島なの?・・じゃあ、テレビでやってた、水の中に住んでるって、あれホント?」
「どこの誰でも、水の中には住まないよ・・(そうだ、そうだ)」
「水の上に住む生活はアジア圏ではあるけど、日本ではずいぶん昔にそれはなくなったよ・・」
「アジア?何、いっぱい国があるんだ・・アフリカと同じだね」
「でも水の中に住んでたけどな・・観たんだよホントに。水の中だって。じゃあ、そういう変なことは日本はしないんだ・・」
「で、サッカーで南アが戦った国は何だって?韓国?韓国なんて、わかんないや」
こんなの〜んびりした会話でした。
その会話をした患者さんたちは亡くなってしまったけれど、同じような会話はいろんなところでありました。日本も韓国も東南アジア各国もあまり認識されていませんでした。中国でひとくくりに考えていて、しかもそんな遠い国のことなんて考えられないや・・と説明しようとしても、考えることを放棄されてしまうのです。わからなくなってくると、考えることを放棄するサインのように、タウンシップの人は「オッケー」といいます。「なんかわかんないけれど」オッケー、という感じ。考えることは放棄したけれど、コミュニケーションを放棄したわけではなく、こちらの話をわからないなりに受け入れてくれる返事が「オッケー」です。
今では、たくさんの人が、日本がどこにあるか知っていますし、日本からいくつものNGOが南アで活動していることも知っています。
「日本人と中国人と、ちゃんと見分けられるよ。身振りや言葉のイントネーションだけでなく、性質のようなものも明らかに違うからね」なんて妙な自信を持って語る人もいます。
そういえば、乗り合いタクシーではトヨタのワゴン車は人気のようですし、企業ネームなどでは日本は昔からタウンシップの人にも知られていたのでしょうね。それが、草の根の交流や支えあいの中で、顔のわかる私たちとのかかわりを、多くの人が大切にしてくれるようになりました。
今回のサッカーで、また一つ日本へのポジティブなイメージが増えてくれていたら嬉しいですね。