石のはなし

昨日のブログは、とっても個人的なことだな〜と思ったこともあって、自然とでてくる言葉のままの語尾表現で、パーっと書いてしまいました。

ときには、そういう方が、特にタウンシップのことは書きやすいかな?とも思っているところです。

昨日は、カテホン(カトレホン)ちょっと発音がカタカナで書きにくいタウンシップですが、そこに暮らしている青年から電話がありました。電話、といってもワン切りです。「電話をくれ」ということです。南アフリカへの国際電話は高いし、誰も私の知るアフリカ人はスカイプなんて使っていないので、滅多に電話はできません。久々だったので、電話をしてみたら、「自分との約束は覚えてる?」と確認したかったんだそう。
彼との約束。
それは、石を集めること。天然石や、形の美しい小石、彼は石をコレクションしているのです。
毎朝、一つの石を選んで、それを握って自分の幸運と家族の幸せをスツ語で祈ってから、仕事に出かけます。
石は彼にとって、エイズで死んでしまった二人のお兄さんと自分をつなぐもの。一番大切な二つの石は、それぞれのお兄さんのお墓に置いてあります。
日本ではいろいろな天然石が手ごろな値段で見つかるし、河原ではきれいな石が見つかるので、前回もとても喜ばれました。次の渡航まで今も少しずつ集めています。
今では、我が家の居間のテーブルには石のたくさん入ったカゴが置いてあり、私も何かを祈りたいときには石を握るのが習慣になりつつあります。
身なりに構わない彼は、アフリカ人にしてはめずらしく沐浴嫌いで、そんな点も風呂嫌いの私には共感してしまう、弟のような存在です。家族をエイズで亡くした彼の一家は私にとっては大切なアフリカの家族です。
お姉さんたちには、ホボ!(ホームレス)と怒られてばかりの彼。いろいろと問題も抱えているのに、ほとんど笑顔しかみせません。でも、遠巻きに一緒に過ごしていると、夜更けには暗い表情をしていることが多いことを、出会った頃から知っています。元気にしているかどうか、毎日心配していた私には、少しうれしい電話でした。

最後に少しだけイベントの案内です。
8月6日(金)から8日(日)まで、横浜でエイズ文化フォーラムというイベントが開かれます。
8月7日には先日の南アフリカチャリティーコンサートの実行委員とニバルレキレがワークショップを行います。
また、改めて案内しますので、横浜に近い方はぜひいらしてくださいね。

あさって31日はアフリカ日本協議会が主催する、アフリカンキッズひろばに遊びに行ってきます。