心をこめて

先日、チャリティーコンサートがきっかけとなって、ある素敵な女性の方に、レッドリボンのビーズバッジをたくさん買っていただきました。そして、その方がポストカードを送ってくださいました。
 今我が家の特等席にあるそのポストカードの言葉と写真。それは10代の私に道を与えてくれた人と、その言葉でした。

 それはマザー・テレサ

 パンの飢えがあるように
 思いやりや愛情を求める飢えがあります
 だれからも愛されず 必要とされない心の痛みです
 与えてください あなたの心が痛むほどに
               〜マザー・テレサ
  

マザーの「痛みを感じるまで愛しなさい」という言葉の意味をずっと考えながら、今にいたっています。まだ何もわかっていない気がします。

一度だけお会いしたことのあるマザーの足は、ひどい外反母趾で、いつもサンダルなのにどうして?と最初は思いましたが、いつも歩きつづけ人々と一緒に生きてきたマザーの人生がその足に凝縮されているのだと後から気づいたのでした。

ポストカードが届いてすぐに、ビーズ細工のロザリオをご希望をうけて作らせていただきました。ロザリオの祈りについての様々なものを女子パウロ会が送ってくださいました。
 
昨日、その女性から届いたロザリオをご自身と妹さんで使ってくださるとの連絡をいただきました。

今日の私の手元にはもう一枚のマザーのポストカードがあります。

 大切なことは どれだけ たくさんのことや
 偉大なことをしたかではなく
 どれだけ心をこめてしたかです
             〜マザー・テレサ

ビーズバッジ一つ一つには、様々な作成してくれたHIV陽性者やボランティアたちの想いがこめられています。
以前は、バッジのみで売って口頭で説明するだけだったのですが、今年から、ビーズバッジについての説明などをのせたメッセージカードを必ずお渡しするようにしているところです。

チャリティーで出会った彼女は、これからも一人一人ご自身の周りの大切な方たちに、そのメッセージカードも添えて、お話をしながら、バッジをプレゼントしていきたい、と話してくださいました。

そうやって誰かの手元に届いたバッジを、その方がもしもカバンや胸にそっとつけて暮らしてくださったら、もしかすると、そのバッジによって勇気づけられる方がまた一人いるかもしれません。直接言葉をかわさなくても、レッドリボンのマークが、アフリカのビーズ細工が、街を歩く誰かの心に温かなものを届けるのです。

心をこめてまずは今日を生きていこう。