私達のことだから。東京武道館(3)

東京武道館で「避難者救援センター」がたちあがったのは、3月28日のことだが、足立区に暮らす方たちは、東京武道館が避難所となった当初から、さまざまな活動を武道館の外で行なって、可能なボランティア活動を行なってこられた。

その様子が写真もあってよくわかるのは、こちらのブログ。
裏Tokyo's Kyota
http://blog.goo.ne.jp/nobo565656/e/6771c087380d06013f0f3ad51845ea74

鍼灸師の塩崎さんが中心となり、今では「助け合いの輪ステーション」という形をとって、日々武道館に出入りされる避難者の方たちに声をかけて様々なサービスを提供している。

これは最初からこのような形をとっていたわけではないそうだ。

まず塩崎さんが、この武道館に立った。
そして、ボランティアが中には入れないという壁にぶつかりながら、表に立ち続けた。
他に何か力になりたいという主婦の方たちが、同じく武道館に交渉するも、断られてしまった。

避難所の方たちとつながるには、武道館から出てくる方や、外出から戻ってくる方に、少しずつ声をかけていくしかない。

そのときに、最初から活動を続け、鍼灸マッサージを近くの教会で行なうようにまで形をつくった塩崎さんの活動に、女性達の子どものいる家庭などに何かできないだろうか?という思いを、おりまぜていくことになった。

親がマッサージを受けている間の子どもの遊び相手であったり、交流の生まれた方たちを誘っての、料理教室と昼食会など。

近々は、4月2日の土曜日に、ミニバザーを教会で行なうことを企画中だとのこと。
それというのは、館内に寄付できるのは新古品の衣類などだけなので、バザー会場に招待して自由に集まった古着含めた衣料や雑貨から必要なものを避難所の方には持っていってもらえたらどうか。その他の来場者には買い物をしてもらって、売り上げは、義援金として東京都に託し、避難所の方に活かして欲しいとお願いする予定とのこと。

今日は音楽の演奏をしたいという青年もボランティア申し込みにきていた姿をみた。

ボランティア活動が可能になった、というニュースに「豚汁50杯を作ってきたの」と武道館へ知らせにきて、館内の人には張り紙以外でのPRはできなにと知り落胆していた女性達もいた。

近くの高校生が吹奏楽の演奏会を今日やるのでよかったら聴きにきてください、とやってきていた。

誰もが口にしていたのは、「私達の足立のことだから」ということ。

それは地元を愛する心。

それは、「誰かの問題」でなく、この痛みを「私達の問題」として受け止める心。
当たり前に助け合う心。

私達もがんばろう。