2015年までに母子感染撲滅・ARV治療を1500万人に。

ニューヨークの国連本部で開催されていたエイズ対策に関するハイレベル会合が、最終日の6月10日、2015年までに母子感染を撲滅する目標などを盛り込んだ政治宣言を全会一致で採択しました。

この会議は、エイズの世界への初報告から30年経過したことを機に、開催されました。

政治宣言は、この他にも、2015年までに、
(1)性交渉および注射器による薬物使用での感染を半減させる
(2)エイズウイルスの増殖を抑える抗レトロウイルス薬治療を受けられる人の数を1500万人に増やす
ことを掲げています。
2010年末で抗レトロウイルス薬を手にしている感染者の数は約660万人にとどまっています。
最近の研究では、治療を受けることによって新たな感染を生み出すリスクが低くなることが明らかになっており、感染拡大を防ぐためにも、治療の重要性が見直されています。


南部アフリカでは治療を必要としながら、アクセスできていないHIV陽性者が大勢います。
南アでは、必要な人の4割未満しか治療にアクセスできていません。

採択された目標に向けて、世界の動き躍進していくことを願ってやみません。