エイズ遺児の話

生きる。

とても動揺している。少年がナイフでメッタ刺しにされた。 ニバルレキレでずっとケアしてきたエイズ遺児だ。 仲間全員にとって、彼は自分の子供も同然。彼は家族半分をエイズで失って以降、一家の大黒柱として13歳から ずっとふんばってきた。 私のワーク…

ノムタンダーソ(2)

ノムタンダーソは、どんどん小さくなっていきます。 もう自分で歩いて友達のところへ行くことはできません。 トイレに行くこともできません。 言葉を発する元気もありませんでした。口からとれる食べ物や水分も少なくなっていて、おむつも確認しても乾いてい…

ノムタンダーソ(1)

ノムタンダーソ(仮名)は、私が最初に看取った女の子です。 7歳という彼女の体は、4歳児としても痩せていて、みるからに栄養失調の状態でした。 3歳以上の子供たちが院内学級に行っている時間は、病棟は乳児ばかりです。 南アに到着して翌日だった私に、…

孤児の心

レインボウ・コテージ 私は、ニバルレキレの活動を始めるスタートとしての数年間を、ボックスバーグというジョバーグ(ヨハネスバーグ)郊外にかるエイズホスピスで働かせてもらいました。2003年というのは、貧しい感染者がARVに全くアクセスできずに、…

少年の死

今年の5月に一人の少年がエイズが原因でなくなりました。彼と、彼を支えている仲間のことをこうやってブログに書くことに、数日悩み続けました。何よりも7年間、私は出会った友人たちの死、さまざまな苦しみについて、どれだけ自分が理解できているのか、…